平成7年(1995年)1月17日に発生した阪神・淡路大震災は、多くの尊い命を奪いました。
近代日本における最大規模の都市災害でした。
震災発生のわずか二週間後、当時の天皇皇后両陛下は、被災地神戸の避難所で多くの被災者を励ましてくださいました。
その後も、両陛下は被災地を忘れることなく、7年目、10年目の神戸を訪れてくださいました。
この記念碑に刻まれているのは、皇后陛下が、震災後10年目の神戸ご訪問の後、平成18年(2006年)の歌会始めにおいて詠まれた短歌です。
笑み交わし
やがて涙のわきいづる
復興なりし街を行きつつ
皇后陛下は、この短歌に込められたお気持ちを以下のようにつづられています。
あの痛ましい地震で壊滅的な被害を蒙つた神戸の街に十年經つて來ましたが、皆様の懸命の努力の甲斐あり見事な復興を遂げていました。
街の方々のご苦労はいかばかりか、その中で微笑みを私達に投げかけて下さいます。
それらを思ふと涙が湧いて出てきます。